野田阪神・海老江での詳細調査に行ってきました。

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    先週末は福島区海老江の築80〜90年の長屋の詳細調査でした。

    ここが実家である住まい手は、リフォームして住み継ぎたいという気持ちは強いながらも、床や壁の傾きも激しく、「果たしてリフォームして住み続けることができるのか、耐震性能はどの程度なのか」心配されての調査の依頼でした。

     

     

     

    (プライバシー保護のため一部画像を加工しています。)
    一見、長屋とは分かりにくいですが、左隣の3階建てとつながっています。

    私ひとりで下見と平面の採寸に伺ったのは1ヶ月前。

    2階の床は少し目まいがするくらい、いろんな方向に傾いています。

     

     

     

    目視でも家の歪みが分かります。

     

    福島のシェアオフィスに入っている3人の建築仲間に同行してもらい、6/16に4人で詳細調査をしてきました。

    西久保さん・平賀さん・中野さん、いずれも家屋調査に手慣れていて随分と頼りになり、いろんな助言をくれます。

     

     

     

    今回は小屋裏や床梁を確認できる点検口がほぼなかったため、天井板などを慎重にはがして見えないところを確認していきました。

     

    現在の住まい手は40年以上前にこちらを中古住宅として買われたので、建物の履歴や構造がどうなっているかは、これまでよく分かっていませんでした。

      

    構造が分からないまま、先代がリフォームや修繕を繰り返してらしたので、耐震という面ではこの家が強いのか弱いのか全く分からず、建築当時の形がどうなっていたのか変遷を知ることも難しい状況でした。
       
    戦後すぐの米軍の航空写真にはすでに写っている長屋ですので、戦前から建っていたことは間違いありません。
       
    住み始めてから初めて見る小屋裏の写真です。
       
       
      
    いきなり何かの部材が外れています・・・。
    ほとんどの仕口はトン付けでホゾはなく、棟木の継ぎ手もわずかなアゴが乗っているだけ。
      
    中引梁は厚み80mmの大きな板で、そこに掛かる登り梁は乗っているだけで相欠きはありません。
    一部の梁は途中で止まっていて、軒桁とはつながっていない様子。
      
      
      
      
    これは長屋の隣家との境ですが、向こうの家はリフォーム時に断熱材を入れていますが、こちらは建築当時のまま無断熱です。
    土壁の小舞いが見えますが、小舞壁の上には梁がなく、なぜかその奥に梁があります。
      
    そして棟木を周辺をよく見ると、なぜか棟木は途中で切れて連続しておらず、突いてあるホゾは宙に浮いています。
    棟木を受ける束もいかにも乗っているだけで組まれていないことがよく分かります。
      
     

     

    上の写真を見ても壁の位置と梁の位置はまったく無関係です。

    そして登り梁の端部は、ここもアゴがかかっているだけのようです。

     

     

    次に床下です。

    築80〜90年とのことですので、当然まともな基礎はありません。

     

     

     

     

    ほとんどの柱が土に立っているように見えます。

    もしかしたら土の下に石があるのかもしれませんが埋もれているのか、現状では柱が土に接しています。

    レンガは基礎ではなく、隙間ふさぎとして使われています。

    一部コンクリートブロックが見えるのは戦後にリフォームした際のもののようです。

    土壁の下に足固めもなく壁が土に埋もれています。

     

     

     

    下屋になっている水周りの床下は湿っていて、石が積んであったりレンガがあったり色んなものを使っているようです。

    外壁側にあった換気口は、後のリフォームによって塞がれています。

     

     

     

     

    柱にもホゾは無いようで、せっかく敷き土台があるところも大きくずれています。

    最近のリフォームで新しい添え柱か束が立っていますが、古い柱や梁を修繕した様子はありません。

    木の土台が土に接しているところは、ずいぶんと腐朽が進んでいました。

     

     

    次に2階床梁を調べていくと、こちらにも雨漏りや腐朽のあとが見えました。

     

     

     

     

    胴差には雨染みがあり、掛けはずいぶんと痛んでいます。

    右写真の掛けは何かの転用材です。

    明治後半から終戦までの大阪は、大火や水害で何度も町が壊滅状態になってきたため、見えないところも木材は古い材を転用することが多かったようです。

    奥に竹小舞が見えていますが土壁は梁まで達していません。

     

     

     

     

     

    2階の隅柱の下や隅木には、やはり漏水により腐朽と蟻害がありました。

    シロアリに食われているところはドライバーが簡単に深く入りました。

     

     

     

     

    水周りの屋根は比較的最近やりかえられているようですが、古い野地や小屋組みを残したまま別の屋根組みを掛けなおしたようで、細い垂木の上に大きな角材が乗せられていたり、かなり場当たり的な大工仕事が繰り返された様子が分かります。

     

    ここまで見てきて、建物の構造の様子や履歴がだいぶ掴めるようになってきました。

    長屋の構造としてはよくある問題を抱えているといえると思います。

     

    今までと違って今回の長屋でずいぶん特殊なのは二重壁の存在です。

    たくさんの古民家調査に参加してきた平賀さんも初めて見る構造だとのこと。

     

     

     

     

    どういうことかと言うと、2階の外壁の一部と界壁の一部が、なぜか二重の壁になっており、外から見た大壁外壁と内から見た真壁外壁の柱芯が330mmほどずれて、微妙な隙間のデッドスペースが存在しているのです。

     

     

     

     

    つまり大壁外壁の内側に真壁内壁が二重に並んでたっているのですが、この二つの壁や梁があまりしっかりつながっていません。

    二つの壁がつながっていないので、これらの壁や構造材はかなり自由に大きく動きます。

     

    いろんな方向に柱も床組みもコケますので、2階の床壁の大きな傾斜はこれも原因の一つであると考えられます。

    屋根や基礎はかなり簡素な造りなので、2階の壁がこんなに面倒に二重の構造になっているのかは疑問です。

    断熱や防火の効果を期待したとなると、なぜ2階だけなのか説明がつきません。

     

    調査は済みましたが、これをどう解釈してどう診断するかはこれからの仕事です。

    大阪の長屋や戦前の木構造の歴史も紐解きながら、この建物をどうしていくべきか考えていきます。

     

     

     

     


    緑橋のマンションリフォームの第1回オープンハウスをします!

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      2年前にリフォームした自宅を、今ごろやっとこさ5月24日&25日に見学会(オープンハウス) します!



      高齢の両親と暮らす築40年の古い自宅マンションを、2年前に木の家にリフォームしました。
      これから定期的に住み開きをして、暮らしに関するイベントや勉強会などをしていく予定です。


      日時:5月24日(土)、25日(日)  11:00〜15:00
      場所:大阪市城東区東中浜

          (地下鉄緑橋駅から徒歩6分、またはJR鴫野駅から徒歩15分)


      第1回目は、リフォーム全体の様子をご 見学いただくと同時に、いろんな生活雑貨のギャラリー展示もしま す。

      今回の展示は、...
      ・木工と家具の「oguma」 http://www.oguma-co.jp/
      ・植物とネオンの「oncan」 http://ne-oncan.com/
      ・布小物の「Ebico」 https://www.facebook.com/ pages/Ebico/ 397010743775233?fref=ts
      のみなさんです。
      それぞれ、高校・大学・専門学校・職場での仲間ですが、それぞれ素敵なものを作られている作家さんです。
      暮らしを彩る小物たちは販売もできます。

      わが家の水廻りは18年前にリフォームしたままですが、その他の 部屋の間取りや仕上げを2年前に大きくやり直ししています。
      小さいマンシ ョンながらも、木と自然素材でできた温もりある、手作りの気持ちよいお家になりま した。

      大工や家具や設備工事はプロにお願いし、塗装や左官やも ろもろはDIYでがんばりました。

      ・大工工事  羽根建築工房
      ・家具工事  oguma
      ・電気工事  呉山電気
      ・サッシ工事 山下硝子建材
      ・木製建具・畳工事 小池商店
      ・塗装・左官・雑工事 DIY

      お申込みはinfo@tuki-note.comまで、 お名前・人数とお越しいただける大よその日時をお知らせ くだされば、詳しい住所と地図をご案内さしあげます。
      お気軽に遊びにいらしてくださ〜い!


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      (お問合せ)
      暮らしの設計ツキノオト 船木絵里子
      Tel 090-5136-5454  Fax06-6458-5090
      E-mail  info@tuki-note.com   HP  http://tuki-note.com/   
       

      木の家にあうスイッチやプレートのお話

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        家のスイッチやコンセントにどんなものを使うかは、案外インテリアの印象を大きく左右します。
        かっこいいシャープな家なのか、やわらかく優しい印象の家なのか、モダン、ナチュラルなど、いろんなデザインにあったいろんなスイッチやプレートがあります。


        最近よく目にし、特にこだわらなければおのずと付けられるスイッチが、このワイドスイッチです。
        スイッチが大きいために、老人や子供などどんな人にも使いやすく操作しやすい、というのが特徴です。
        一方で、少し仰々しい、利便性重視の現代的なデザインということも言えるでしょう。


        便利なのはいいけれど、果たしてこれが最適なスイッチなのか?
        それは、その住まいや住んでいる人にあわせて、ケースバイケースで検討するべきです。
        大きなスイッチは悪目立ちもするし、私はなぜか威圧的な印象を受けてしまいます。。。


        一昔前はこんなかわいらしいスイッチが主流でした。


        こんな白のシンプルなものや、、、


        あっさりとした印象の新金属プレート。


        こんなレトロなアメリカンスイッチ(タンブラスイッチ)というものもあります。

        他にもシンプルなかっこいいスイッチやコンセントなどいろんなタイプが、JIMBOなどいろんなメーカーから出ています。




        我が家は、築年数のたった古いマンションのリフォームでしたので、
        既存のスイッチプレートにあわせ、新設部分もすべて新金属プレートでそろえました。

         

        既存の古い部分を生かした味のあるリフォームであれば、ワイドスイッチのような味気ないプラスチックの現代的なスイッチはあまり馴染みません。
        高齢の両親も既存のスイッチに慣れているので、今のところは全く問題ありません。

        ただ、新金属プレートではあわなかったところが1ヶ所ありました。。。
        部屋の中央の大黒柱につけたスイッチとコンセントです。
        ここはどうしても部屋の真ん中にスイッチとコンセントが必要であったので、造作柱を2つあわせて真ん中に配線を通し、一見、1本の大黒柱のように見せています。
        この柱に新金属プレートは主張しすぎです。。。

         こりゃいかん。。。

        というわけで、佐賀の「樹の森」さん(http://kinomori.jp/)の木製スイッチプレートを取り寄せて、4口スイッチと2口コンセントのプレートを木に交換しました。
        樹種は何種類か選べるのですが、今回は柱のスギにあわせてスギのプレートに。
        柱の写真を「樹の森」さんに送り、色目や木目の近いものを選んでいただきました。
        柱が吉野杉の濃い赤身だったので、プレートには少し柿渋で赤味を加えました。





        これでずいぶんと落ち着いた大黒柱になってくれました。


        このように、スイッチや配線を目立たないように馴染ませたり隠したりするのもデザインですし、
        逆にあえてかっこよく目立たせるのもひとつのデザインです。

        こちらは我が家の配線ダクト。
        リフォームで壁が移動したので、電気配線が露出したところを鋼管でカバーし、天井のコンクリートスラブを白く塗装したのにあわせて、鋼管も白く塗装しました。




        スイッチやコンセントもあえてダクトごと露出させてかっこよく見せるというのもアリです。

         

        この場合は、フェミニンなかわいいインテリアというよりは、少し男っぽい、工場のようなガレージのようなかっこいいざっくりした内装とも合いそうです。
        「山の棲家」では無駄な配線スペースを減らすためにも、2階は主にこの露出タイプのスイッチやコンセントになります。

        すべてのスイッチやコンセントにこだわりすぎるとどんどん費用はかさみますので、
        見せ場のここぞという部分には、気に入ったスイッチを入れるのは有効です。
        毎日触るところですからね。
        プレートだけの交換であれば、住みながらDIYで取り替えることは簡単です。
         

        「山の棲家」の木配り

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          おとといは、松阪のプレカット工場「コウヨウ」まで、柱や梁のプレカットの打合せと木配りに行ってきました〜!
          「木配り」とは、またの呼び名を「番付け」とも言って、どの木材をどこの柱にするか、どこの梁にするか、節や色目や木目などを見ながら、1本1本決めていく作業です。
          「いの1番」って言葉は、「い通り」の「1」ってところにある柱の場所を意味する言葉で、この柱番付の位置が語源なんですよね。





          今回の「山の棲家」は柱や梁をあらわしで見せるおうちなので、きれいな木材を目立つところに持っていって、見栄えが劣る木材を見えないところに持っていくっていう作業が必要なわけです。
          昔ながらだと大工の棟梁がする作業ですが、私は自分が設計するときには、できるだけ自分も一緒に決めていくことがほとんどです。
          設計上も「見せ場」ですからね♪♪

          今回は、工務店の藏家・居藏社長と、住まい手さんファミリーと、全体コーディネートの三木ホーム・三木社長にも、木配りに加わっていただきました。
           




          見える柱は、すべて住まい手のTさんご夫妻に番付していただきました!!
          また、全ての木材の含水率(水分量)を計ってチェックし、その木材検査には、ご長男のそらくんにもお手伝いいただきました♪♪
          その隣でご長女のはなちゃんは、板材へのチョークの乗り具合をチェック中!
          プレーナー(鉋)のあたり具合を検査していただきました♪







          木配りは重い梁を持ち上げて移動させながら作業しますので実は重労働です。。。
          私の脂肪だらけの腕では持ち上げることができず、男性陣に動かしていただくことになり。。。
          予想以上に重い梁材に「ぅあぁぁ!!」「やばい!」「無理!無理!」といった両社長の叫び声を聞きながらの木配りとなりました(笑)


           


          木材は、和歌山・伸栄木材の杉とヒノキで、素晴らしく美しい材料を揃えていただき大喜びの木配りでした(^^)/
          さすが伸栄さんの紀州材です!
          コウヨウさんの素晴らしい高性能のプレカット機械なども見学させていただきました。
          コウヨウさんは他の工場ではなかなかできない丁寧な仕事をしていただく、とてもありがたいプレカット工場なのです。


           

           

           

          みなさんにご協力をいただいて、無事に番付することができました。
          本当にありがとうございました!!
          これからのプレカットと上棟が楽しみになってきました!









           


          左京の家にお呼ばれに行って来ました〜♪♪

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            2月にお引渡ししたTさんの奥さまから8月にお電話をいただきました。
            「一度、原田さん達とゆっくり食事に来てください。」という、
            なんともありがたい嬉しいお誘いでした♪♪

            奈良左京のTさんは、もともと、私の知人の原田純子さんと田中貴子さんという2人のお姉さまからご紹介いただき、そのご縁で今回のリフォームをさせていただいたのでした。 
            Tさんと初対面のときからお姉さま方に立ち会っていただき、そのみなさんの信頼関係がもとで、無事にリフォームができたのでした。

            竣工後も気軽に呼んでいただき、よい関係で、しかも手料理をごちそういただくなんて、
            設計者としてこんなに嬉しいことはありません!
            喜んでイソイソとおじゃまさせていただきました〜♪♪

            Tさんと田中貴子さんは仲の良いイトコで、しかもお2人ともお茶会などを開かれる飲食のプロでもあります。
            すべてTさんお手製の、驚きのステキなごちそうが並んでいました!!




            ↑盛り付けに庭の植物を使うとか、かっこよすぎます!!





            何品あっただろう。。。たぶん全ては写しきれていません。



            素敵なお姉さま方です!
            こんなに何品もきれいに作れる女になりたい。。。
            しかも夏らしいメニューで、どれもとっても美味しかったです!!



            ごちそうのあとにも、中国茶や紅茶やデザートが次々と。。。



            こんな素敵な食事をゆっくりさせていただくなんて、贅沢な時間で感謝感謝です。。。(泣)

            夏なので庭の木々も青々とステキでした。



            Tさんご一家がとてもきれいに家を大切に生活していただいてることもわかって、それも嬉しかったです!
            設計やインテリアのプロでもある田中貴子さんや原田さんに、「よくやった。船木さんにやってもらって良かった。」と言っていただけて、とてもホッとしました。
            お2人とも本物を見る目や審美眼が肥えてる方なので、太鼓判押していただいて安心しました。


            何より、住まい手さんやお仲間といっしょに、こういう場を一緒に楽しめるというのは、家を作る人間にとっては一番の幸せかもしれません。
            長期間いっしょに根気よく、家のことを一生懸命考えてくださった、心優しいTさんご家族にあらためてお礼申し上げます。
            よいご縁をくださり見守ってくださった、2人の素敵な女史にも感謝申し上げます。

            これからもよろしくお願いしまーす!





            奈良左京の建売住宅リフォーム、完成!(その4)・・・トイレ、和室

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              (その1)玄関 http://turezure.tuki-note.com/?eid=49
              (その2)LDK http://turezure.tuki-note.com/?eid=50
              (その3)浴室・洗面 http://turezure.tuki-note.com/?eid=51
              から続いて、左京の建売リフォームのビフォーアフター解説です!

              浴室横のトイレは以前はドアでした。
              ドアは狭いトイレを余計に狭くしており、くつずりの不要な段差もありました。
              Tさんは60代を向かえるご夫婦ですので、極力ドアは引戸に変えて、段差はなくした方が望ましいです。

               


              そして、トイレのアフターがこちら↓↓





              引戸を洗面側にスッキリ引き込めるようにしています。
              また、トイレを使っているかどうかすぐ分かるように、欄間ガラスも入れています。
              この欄間ガラスは狭い空間を広く感じさせる効果もあります。



              同じく狭いトイレを少しでも広く感じるように、壁の一部を凹ましてニッチ(飾り棚)をつくっています。
              ここは、飾るものが映えるように、あえて白く塗り回しています。
              ニッチの横の収納も目立たないように、白くペンキ塗り。
              壁の厚みの中で、トイレットペーパーや洗剤などが並べられるように、薄いさりげない収納をつくりました。



              トイレの床は、洗面と同じくコルクタイルの特殊樹脂ワックス塗装です。
              元は洗面もトイレもビニール床タイルで、Tさんは「掃除しやすいのでビニールでいい」とおっしゃっていたのを、船木は「それだけは絶対にやめましょう。」と、ここはカタクナに、「コルクタイルかサーモタイルかで!」と押し通させていただきました。
              結果的に気に入っていただいたのでよかったです。

              家は裸足で歩いても気持ちいいのが一番です。
              住宅に大切なのは「見た目の視覚」だけでなく、触覚・嗅覚など、五感に気持ちいいことが大切です。
              特に肌が直接触れる、床やテーブルといったところの素材を何にするのかというのは、大袈裟ですが私は「生きる感性」に関わると思っています。

              今は、「木に見えるビニール」「石に見えるプラスチック」といったニセモノの化学製品があふれすぎています。
              プラスチックならプラスチックらしくしておけばいいのです。
              ビニール床シートのペタペタした肌触りほど、人間の感性を阻害するものはありません。
              視覚だけでなく、触覚・嗅覚を大切にした家というのは、自然と本物の素材を使うことにつながります。



              最後は、1階の和室について。
              ここはTさんの奥さんの寝室も兼ねています。
              将来的にはご夫婦が高齢になって階段で2階にあがるのが面倒になったら、1階で生活の全てが成り立つ、ということも想定しています。

              その和室のビフォー↓


               

              和室はとにかく問題は収納でした。
              玄関やLDKの収納が足りていなかったために、押入をいろんなストックが占領してしまい、
              奥さんの布団や洋服をしまうスペースがなくなっていました。

              また、床の間がむだなスペースになってしまい、LDKやデッキとのつながりも悪いプランでした。
              ただ、全面的に改修するには、費用的にも構造的にも負担が大きかったため、できる範囲での部分的な改修を心掛けました。

              その和室のアフターがこちら↓↓



              まずは使われていなかった縁側を有効に使い和室を広く見せるために、
              縁側と和室の間にあった障子を、縁側のサッシ側に内障子として移動しています。
              そして縁側のデットスペースに新たに物入を追加しています。
              元の床の間はリビング側のPCコーナーに造り替えて、和室側には杉板の壁をつくり、同じく杉板の引戸をつけて、リビングと行き来ができるようにしています。



              以前の古めかしい襖の出入り口は、既存の障子のデザインにマッチするワーロン障子に変えました。

              玄関側から見るとこうなります。





              少し上品になって収納するべき物も納まりましたので、お正月など和室で過ごしたい時には座敷として使えるようになりました。



              今回は2階は構造補強工事と少しの造作工事だけにとどめ、1階を極力全面改修し、1階は構造・断熱・バリアフリー・素材・デザイン・使いやすさなどのプランと、全てにおいて手を入れています。

              1件まるごと100%リフォームできれば越したことはありませんが、予算を際限なく使うこともできません。
              決まった予算の中でリフォームを行うには、どこで家族が長く過ごすかを考え、また年齢とともに1階での暮らしが中心になるということを見据えて、優先順位を決めていきます。

              構造や断熱など、最低限の住宅の性能は底上げさせつつ、暮らしを読み取って生活スタイルにあわせ、バランスよく、かつ要所を重点的に、リフォームしていく必要があるのです。



              奈良左京の建売住宅リフォーム、完成!(その3)・・・浴室、洗面

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                (その1)玄関 http://turezure.tuki-note.com/?eid=49
                (その2)LDK http://turezure.tuki-note.com/?eid=50
                から続いて、左京の建売リフォームの水周りのビフォーアフター解説です!

                改修前は、キッチンから洗面・浴室へグルッと遠回りしないといけないプランで、
                洗面・洗濯から物干しへも遠回りで、家事動線のやたら長い住宅でした。
                改修後は、キッチンから洗面へ直接出入りできるようにして、かつトイレやホールにも通り抜けられる2wayの入口をもうけました。

                また、和室とリビングも改修前は行き来ができませんでしたが、
                改修で床の間をこわしてPCコーナーに造り替えると同時に、出入り口ももうけました。
                このように、よいプラン・使いやすい動線は、いくつかの方向に出入りできるようにすること、
                家の中をグルグルと回れる回遊型のプランにすることがとても大事です。
                いろんなルートで回れて、平面図にいくつも動線が○で書けるとよいプランなのです。


                洗面室・浴室のビフォーは、、、

                 

                 

                タイル貼りのお風呂は、非常に寒く冷めやすく、冬はつらい状況だったようです。
                LDKとも分断された間取りだったので、このままだと冬のヒートショックも起こりやすい環境でした。
                阪神大震災の影響でタイルにヒビも入っており、浴室の改修はぜひしておきたいところでした。



                その浴室のアフターはこちら↓↓





                リフォームしてずいぶん印象の変わったお風呂です!

                壁板と天井板は、吉野のヒノキです♪♪
                奈良県産材を使ったら補助金がいただける「エコポイントならプラス」という制度を使わせていただいたので、かなり安価で地元の奈良吉野のヒノキが使えました。
                浴室には、水や腐朽に強い、ヒノキ・ヒバあたりが最適です。

                浴槽に近い腰壁には、キッチンパネルの浴室用のものを使っています。
                タイルと違って目地が少ないので、掃除しやすく汚れにくいです。
                窓台には人造大理石を使っています。
                しょっちゅう水のかかる腰壁や窓台は、やはり板よりもこういった素材の方が安心して使えます。
                キッチンパネルも柄がきついものやテカテカしたものは飽きが来ますが、浴槽にあわせたマットな白を選ぶと違和感がありません。

                浴槽と洗い場はハーフユニットバスです。
                一般的なフルのユニットバスと違い、腰から上の部分は仕上げが自由にできて、かつ腰から下の防水性に優れた、フナキイチオシのお風呂です。


                木を使ったお風呂をいつまでもキレイに使うコツは、とにかく換気!です!
                久々におじゃましたこちらのTさん宅では、常に換気をされてて、大変きれいに使っていただいてました〜〜♪
                基本的に24時間換気を常に回し、入浴後はできるだけ窓を開けていただいています。
                板壁がかなり濡れている時は、あがる時にサッと拭き取ってもらったり、洗い場に水をサッとかけて湯気を抑えてもらったりすると、なお完璧です。
                そうすれば、特にゴシゴシ掃除したりする必要は全くありません。



                そして、洗面室のアフターはこちら↓↓







                洗面室からキッチン側にもトイレ側にも引戸をもうけ、通り抜けれるようにしています。
                引戸の上はどこも欄間ガラスを入れているので、戸を閉めていても狭さを感じません。

                床は防水性に優れていて、足触りもいい、コルクタイルの特殊樹脂ワックス仕上げです。
                壁は調湿に優れた杉板と、水がかかる部分はキッチンパネルを張っています。

                洗面台は既製品ではなく、カウンター・水栓・洗面ボウル・扉・引き出しを、住まい手の使い方にあわせカスタマイズしたものです。
                カウンター下の扉の中には、家族それぞれの着替えも入れられるように網かごの引き出しが組み込まれています。
                ミラーキャビネットは、Tさんご夫妻のこだわりで、LED照明つきの三面鏡を組み合わせています。

                キッチンから洗面を見るとこんな感じ↓



                キッチン→洗面・洗濯・浴室→物干しへの動線をいかにスムーズにするか、
                せっかくリフォームするときには、絶対に外せないポイントです。

                トイレや和室については、(その4)http://turezure.tuki-note.com/?eid=52  に続きます!

                奈良左京の建売住宅リフォーム、完成!(その2)・・・LDK

                0
                   (その1)http://turezure.tuki-note.com/?eid=49
                  から続いて、左京の建売リフォームのビフォーアフター解説です!

                  LDKのうち、
                  まずキッチンのビフォーは、、、
                  以前の間取りでは玄関ホール入っていきなり、正面にキッチン丸見えでした。。。
                  ホール入ってすぐのため、来客に全てのゴチャゴチャが見えてしまい、逆につながりのほしいダイニングとは吊戸棚で分断されていました。
                  吊戸棚は高さが高すぎて使いづらく、電化製品の置場とは距離が空きすぎて、やたらと動線が長くなるキッチンでした。






                  リビングダイニングも適切な位置に使いやすい収納がないために、物が納まらなくなっていました。
                  どこのお家でも共通の問題ですが、電話・FAX・ルーター・パソコンといった情報関係のものの置場がなく、ご主人の趣味のオーディオ類も行き場なく床にあふれた状態でした。
                  特にパソコンが掃出し窓の前に床置きであったため、どうも寛ぎにくいリビングになっていました。




                  これらを改善するには、手の届きやすい場所に収納をもうけ、動線を使いやすく整理して、
                  PCコーナーを作るなどの間取りの改修が必要でした。

                  LDKのアフターがこちら↓







                  まずキッチンは、ホールから丸見えにならないように、
                  アイランドカウンターに手元を隠す腰壁を立ち上げました。





                  ダイニングとキッチンを分断していた吊戸棚は外し、
                  眺めのいい北側のウッドデッキにも、ダイニングにも回れる2wayの動線にしました。
                  キッチンの電化製品はアイランドカウンターの下に納め、
                  目線の高さにはゴチャゴチャと物を置かなくてもいいようにしています。


                  リビングはPCコーナーを作るために、使われていなかった和室の床の間を取り壊し、
                  PCテーブルを製作し、リビングを見渡せる落ち着いた書斎コーナーに変えました。
                  PCテーブルも、ケーブルなどのゴチャゴチャが見えないように、
                  そして手元が囲まれて落ち着くように、腰壁を立ち上げています。






                  このコーナーから和室に直接出入りができるように、目立たない杉の板戸を付けています。

                  PC机に腰掛けると、家族と会話をしながら、オーディオの音楽を聞きながら、出窓からの景色を楽しみながら、パソコンに向かうといった、小さな城になっています。



                  出窓下にはカウンター棚を作り、ルーターや書類・DVDなど、あふれていたもの収納できるようにしています。



                  出窓は、改修前は黒いサッシ枠が黒々と目立ち、重たい印象だったので、
                  あえて白い内窓を入れて、木の枠を回して明るい出窓にしています。
                  内窓にはLOW-Eガラスを入れ、断熱性も良くなりました。




                  テレビ台も家具のogumaさんに製作してもらいました。
                  今回はオーディオに詳しいご主人のご要望で、中のインジケーターが見やすいように透明ガラスの両開きをつけています。
                  その両脇のスピーカー台は、阪口製材の吉野杉を、ツキデ工務店さんが張り合わせてくれた手作りのものです。
                  スピーカーの音質が悪くならないように、無垢の吉野杉の芯去り材をギッシリすき間なく張り合わせているので、ずっしりと重厚なスピーカー台です。



                  奥には南側に新たに増設したウッドデッキも見えています。
                  これがあることでリビングが広くなったように感じます。
                  改修前は、洗濯物を毎回2階のベランダまで運んで干してらっしゃいました。
                  階段の上り下りも大変ということで、南側の物干し兼用としてウッドデッキを作り、
                  透明屋根を増築して、雨が心配な日でも、干したまま外出できるようになりました。



                  その洗濯や浴室などの水廻りについては、
                  次の(その3)http://turezure.tuki-note.com/?eid=51 へ続きます。


                  奈良左京の建売住宅リフォーム、完成!(その1)・・・間取り・玄関ホール

                  0
                     2012年の2月にお会いした奈良左京のTさんのリフォームが、2013年の2月に完成しました!

                    一年前の2月に初めてお会いし、
                    4月にはご一緒に今までの事例を見学して回ったり、リフォームの要望や予算を話し合ったり。
                    5月に詳細調査をして、6月に調査報告。
                    7〜9月に設計をして、
                    10〜翌2月で工事。

                    いろんなことを調べて検討し話し合い、Tさんご家族とは濃密な時間を過ごさせていただきました。

                    そのビフォーアフターをご紹介です!

                    改修前は、築18年の建売住宅のため、すべてビニールクロスと木目調のシート張りという新建材が息苦しい空間を作っていました。
                    間取りも細かく分かれすぎて、どこも行き止まりで、動線の悪さが目に付きました。
                    特にキッチンから洗面の遠回り、リビングと和室の分断、むだに広く使えないホールから入った正面丸見えのキッチンなど、プランは問題大ありの状態でした。
                    それを暮らしやすく気持ちよい住まいに、というのがまず基本です。


                    まずは玄関ホールのビフォー。

                     
                    全体的に、木じゃないのに木目の柄をしたプリントものが多く、、、残念です。
                    ホールはむだに広いのですが、収納が足らずにどうしても物が散乱してしまいます。
                    使いにくいリビングへの親子ドア。
                    全てのドアにはくつずりの段差があり、つまづきやすい状況でした。
                    その隣の和室とのデザインの違いも微妙です。
                    濃すぎるデザインの靴箱が和室と馴染まず、上り框も高さが高すぎます。





                    で、玄関ホールのアフターがこちら↓





                    玄関ホールを広く感じさせるために、ホールとリビングの間をガラスの引違い戸と欄間ガラスで仕切り、
                    視覚的にはひとつづきに見せて、ただし、冬場の玄関からの冷気を止めるために透明の仕切りを入れています。
                    ガラス引違い戸には揺らめいたようなアンティークガラスを入れ、向こうが見えるが少しボンヤリするようにしています。
                    欄間ガラスは天井がすっきり一続きに見えるように透明の強化ガラスです。

                    和室への入口にはあえて鳥居のように3方枠を強調して斜めに設け、
                    建具はワーロンを入れたシンプルで上品な障子にしました。
                    柔らかく光は透過し、玄関の冷気を遮断します。



                    高すぎた上り框には式台を置き、下にツッカケ程度なら入れられるようにしています。
                    隣の階段下のスペースを無駄なく収納に使えるように、玄関からの壁を抜いて、白い引戸をつけています。
                    以前の玄関収納はウッドデッキに移動し、新たな玄関収納は、、、なんとこの前まで食器棚兼カウンターとして使っていたものを転用しました。
                    使えるもので良いものは上手に使い回せばいいのです。
                    前の靴箱とは違いスッキリしたデザインのものなので、違和感なく馴染んでくれました♪

                     

                    床板はクルミ、式台はタモです。
                    住まい手のお手持ちの家具が少し欧風のものが多かったので、あわせる木材も広葉樹を多めにして、杉・桧といった少し「和」よりの木材は少なめにしています。

                    つくづくデザインの取り合わせって大事だと思います。
                    主張の強い違う雰囲気のものを隣り合わせになるとケンカします。
                    ここは元からあった照明が美しい個性的なデザインだったので、あとはシンプルなものを添えておく方がいいのです。


                    もうひとつ、このホールの主役と決めていたものが、ピアノです。



                    木の雰囲気が素敵なこのピアノは、以前はリビングの隅にあり、狭苦しそうに所在なさそうにしており、リビングもかなり狭く感じられました。
                    最初に調査に来た時から、「せっかくの素敵なピアノを、ちゃんとしたところに置いてあげたいなぁ、、、」と思っていたのです。
                    改修後はホールに堂々と鎮座し、お客様みなさんから「素敵なピアノですね!」と言ってもらえることが多くなったようでよかったです。

                    ピアノの向かいには、収納を設け、廊下やLDKなどに溢れていたものを収納できるようにしました。
                    奥行は掃除機が入れられる程度の奥行で、行き場のなかった書類や本などいろんなものが仕舞われています。
                    収納は奥行がないほうがいいところもあります。



                    そのLDKの改修は、、、(その2)http://turezure.tuki-note.com/?eid=50に続きます!


                    今年もグリーンカーテンの季節です!

                    0
                      JUGEMテーマ:無農薬の家庭菜園、農業、ガーデニング - 自然農

                      いつもより涼しかった(寒かった)4月が過ぎて、5月中旬になると急激に暑くなりましたね!!

                      というわけで、ツキノオトの事務所があるシェアオフィスのMOK-SOHOでは、恒例のグリーンカーテンの植え付けを行いました〜!
                      西日を防いで、少しでも冷房負荷を減らす試みです。
                      3年前に船木が言いだしっぺでスタートし、もうグリーンカーテンなしでは過ごせない体になりました。
                      普通のブラインドなどと違って、葉っぱからの蒸散で一層涼しく、目にも涼しい素敵なカーテンです。
                      ゴーヤやキュウリなので、花や実も楽しめます。

                      去年の様子。これからもっと茂りました。



                      事務所の室内からも緑がうかがえて、なんとも涼やかなのです♪♪
                      しかも西向きなので、これがないと耐えられません。。。



                      我が家のベランダも毎年こんな感じです。




                      毎年、葉は生い茂り、グリーンカーテンとしては大活躍してくれているのですが、どうも収穫はこころもとない。。。
                      ホームセンターの苗があんまり良くない気がするぞ、、、ということで、今年は2/3ぐらいは園芸屋さんで苗を買い、足らずまいをホームセンターで買いました。
                      生長の具合を比べてみようと思います。



                      MOK−SOHOのみんなで協力して植え付けです。

                      まずは、去年使った土を広げて天日干しにします。
                      本当は新しい土に全て入れ替えたいところですが、都会の限られた敷地で無制限に土を増やし続けるわけにもいかず、どうにか土を再生利用しようとしています。



                      去年の古い根っこなど余分なものを取り除き、軽石はよけてプランターの底に敷き詰めます。



                      この上に、天日干しした土を2/3に対して、新たな腐葉土が1/3になるように配合しながら敷き詰めます。
                      MOK−SOHOの若手男子も急に土仕事をお願いされながら、がんばってくれています☆



                      少しの石灰を混ぜて、苗を植え付け、水を遣って、できあがり。
                      今年はゴーヤ・キュウリに加えて、シソ・トマト・オクラも植えました!





                      果たして無事に育ってくれるだろうか??
                      植物を育て始めると、なんだかペットを飼ってるような、子供を育てているような気持ちになります。
                      この周辺はノラ猫の攻撃が多いのですが、どうにか無事にスクスクと育ってほしいものです。

                      さらには、祈・収穫!!
                      がんばっておくれ〜〜。

                       

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