裸足の記憶

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    JUGEMテーマ:住宅

     

     

    先日、我が家に来た姉が

    「ここの床板ってサラッとしてるよなぁ。

    うちのフローリング、拭いても拭いてもなんかベタベタするねん。

    ここみたいに気持ちよくなくって、何が違うの?」とのたまった。

     

    とうとうこの日が来たか・・・
    うちの床をクルミの無垢板に張り替えて8年半。
    身内の介護の手伝いに、ここ半年ほどよく来てくれる姉がようやく、うちの足触り・手触りに気が付いた。

     

    うちの身内では私以外の人間は、木の感触はもちろん、素材や空間のよさというものに、ほとんど関心がない。

    しかし、足の裏は覚えているのだ。
    手のひらと裸足の感覚は正直だ。
    姉は素足でうちを歩く機会が増えて、本人よりも先に足が気付いたのだ。

     

     

     

     

    裸足の記憶。
    私に濃い記憶を残したのは地中美術館のモザイク状の大理石の床だ。

     

    確か薄暗い雨の日。
    平日で人は少なく、モネの部屋で私以外に人はいたのだろうか?

     

    与えられたスリッパを脱いで裸足で歩いたり、座って床の手触りを確かめたり、細かい粒々の石の触感が心地よく。

    何かプライベートの空間に入り込んだような、部屋でモネと空間と親密になったような、

    なぜか空間と「ふたりきり」のような不思議な感覚であった。

     

    (直島は曇天の平日のひとり旅、人のいない時に心ゆくまで作品を味わうのがふさわしい。

    特に南寺は雨の日にひとりきりがよい。)

     

     

     

     

    地中美術館の大理石の足触りは鮮烈すぎて、毎日暮らす住まいにはふさわしくない。
    (家の一部だけなら有り得るかもしれないが。)

     

    家の足触りは、もっとさりげなく、そして心地よく、

    毎日触れても飽きのこない、柔らかすぎず固すぎず、使い込めばさらに味わいの出る素材がよい。

     

    私は複合フローリングやビニール床シートやウレタン塗装のベタベタ・ペタペタした足触りが苦手だ。

    裸足でそこを歩くときにはゾワゾワ気持ち悪くて、どうしても指が浮いてしまう。
    足裏全部を床につけることができない。

     

    逆に無垢の板や素焼きのタイルや石や左官などのサラッとした素材なら、スリッパをはくより断然、裸足がいい。

     

    姉は50代でそれに気が付いた。
    足の裏は正直だ。

     

     

     

     


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