リフォーム解体と再調査

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     リフォームの場合、詳細調査を行ってから、その診断内容に従って設計をしていくわけですが、実際にお住まいの住宅を調査する時は、壁や天井などを壊して調査するわけにはいきません。

    そのため、床下や小屋裏などもぐれるところにどうにか体を入れて、壁の中も見える範囲で調査をします。
    見えなかった天井裏や壁の中の状態は、だいたいの予測をしながら設計をしていきます。

    それで、いざ着工となってリフォームする部分を解体しながら、再調査・再診断をして、必要な場合は設計を変更していきます。
    思った以上に木材が傷んでいた、などという不測の事態は必ず起こりますので、工事見積にも、その対応費として、少し「予備木材、予備金物」などを別項目で挙げておいてもらい、その予備費で処置していくことになります。

    奈良のT邸は、10月31日から屋内の解体を始め、ひと通り、床下や壁の中が露わになった段階で、再調査をしました。

    私は設計する時は新築・改修を問わず、構造に関しては自ら調査・設計し、かつ構造設計家にチェックとアドバイスをもらいながら進めます。
    独立してから毎回、構造のアドバイザーとして、ワークショップの安江一平さんに入ってもらい、構造的な考え方を指南してもらったり、補強の不足などがないか、チェックをしてもらいます。
    安江さんは実は岐阜のアカデミーで同級生だったのですが、その後、かの高名な(!)奈良の構造設計事務所である下山建築設計室で修行されて、独立された今や、私にとっては最も信頼できる構造設計屋さんです。

    安江さんに11/4に現場に来ていただき、全体を一緒に確認していただきました。





    安江さん、カメラ意識してちょっと半笑いになってますよ〜〜!!
    お仕事で徹夜明けに関わらず、丁寧にチェック&説明いただきありがとうございました。


    解体後の今回、あらたに判明したのは、基礎のアンカーボルトの不足。

    今回のT邸は、工事予算1100万円までで、耐震改修と断熱改修および水周りも含めた1階の全リフォームをする計画でした。
    コストを際限なく掛けれるわけではないので、1・2階の全てをスケルトン状態にして改修する全面リフォームではなく、必要な箇所のみ解体して改修する部分リフォームになり、構造補強に関してもできる範囲でベストを尽くす工事計画です。

    設計段階ではコストを抑えるために、1階の床組はそのままにリフォームする予定だったのですが、Tさんから「せっかくの機会だから1階の床組も直して、ちゃんとバリアフリーにして、その費用は追加で出します。」との決断をもらい、1階の床を剥がしました。
    その甲斐があって、アンカーボルトが足りないという、新たな構造の欠点が見つかったわけです。

    アンカーボルトというのは基礎と土台を繋ぎとめる金物です。
    これが足りないということは、地震のときに、木造の建物と基礎が離れてしまうことになります。
    これでは、せっかく上部躯体に耐力壁を足したり水平構面を作っても意味がありません。


    ↓これは、土台の継手(腰掛けアリ継ぎ)の上の継ぎ目に、1本だけアンカーがありました。
    これではダメです。
    土台が継がれているところは、右の男木・左の女木ともに、それぞれ1本ずつアンカーがなくてはいけません。




    ↓こちらはボルトはあるのに、それを押える座金がなかったところ。
    手抜きにも程があるわ。。。




    ↓こちらは、継ぎ手の片方にしかアンカーがなかったところ。
    納まりが上から勝っている男木にボルトがあるのでまだマシですが、今回はこの上に耐力壁を造りますので、やはりアンカーをできれば追加したいところです。



    不足してたところに10本程度、後施工のアンカーボルト(ケミカルアンカー)を追加してもらうことにしました。



    ↓これは柱の下に基礎がないところ。
    今回はここにも耐力壁を追加するので、柱の下に束を入れてもらいます。




    断熱の不足もたくさん見つかりました。
    黄色いのが既存の断熱材グラスウール(ア)50mm
    黒いのはその外側の防水紙アスファルトフェルトです。

    ↓なぜここだけ断熱材ないの???



    階段下のデッドスペースは見事に断熱材が入っていませんでした。
    ここを建てた工務店と大工さん、、、手を抜くことと材料をケチることだけは上手かったんやな(泣)



    これらは全て今回の工事で補強していきます。
    やっぱり解体後の再調査は大切です。




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