T邸リフォームに向けての詳細調査

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    ブログ放置、、、す、すみません、、、。
    今日はリフォームの詳細調査のお話です。

    奈良市のT邸、10月末から着工しました。
    今年の5月17日に既存家屋の詳細調査を行い、6月に住まい手に調査結果の報告をして、
    それから設計期間が4ヶ月。
    長い道のりでしたがようやくの着工です。

    T邸は阪神大震災直前に建った、築18年の建売住宅です。
    一見まだ新しいきれいな住宅だったので、詳しい調査をするまではどの程度の耐震性能・断熱性能か見当がつかず、まだリフォームするには早いかもしれない、という考えもありました。
    が、実際に調査をしてみると、特に耐震性能が全くなっていない、ということが分りました。


    調査では、床下にもぐり、小屋裏に上り、天井裏を点検し、と、普段は見えない隠れた部分も詳しくチェックします。
    今回は、設計仲間2名に加わってもらい、さらに工事をお願いするツキデ工務店にも一緒に詳細調査に入ってもらいました。
    部屋から見える仕上げはそこそこ綺麗ですが、構造・断熱といった見えないところはかなり残念な施工内容です。

    このお宅は確認申請書はあったものの検査済書は存在せず、竣工時に役所の検査は受けていませんでした。
    Tさんがこの住宅を中古住宅として購入した際に、そういった説明が不動産業者からなされていなかったようです。
    不動産業者はCMでよく見る某財閥系の超有名大手です。
    大手でもかなりいい加減な不動産売買がなされていることも残念で、腹立たしい思いです。
    これから新築または中古住宅を取得される方は、ぜひ、信頼できる設計者などのアドバイスを受けながら購入を検討してください。


    T邸では耐力壁となる筋交いはほとんどなく、あっても釘打ち1本のみ。
    阪神大震災後の2000年6月以降、現在は筋交いの端部に規定の金物で緊結することが厳格化されていますが、18年前の建て売り住宅などでは、まだこんな簡単な留め付けが横行していたわけです。
    こんな釘打ちだけでは、地震で揺れた時には釘が抜けてしまい、何の役にも立ちません。
    金物補強をした筋交いや、合板などの面材を使った耐力壁を、急いで造り足さないといけません。




    木造の建物は耐力壁で壁を強くするだけではなく、「水平構面」といって、水平方向の床組や小屋組や屋根も、変形しにくい補強がされていないといけません。
    具体的には、床や屋根が24mm以上の厚手の合板を梁に釘打ちするなどして、しっかりと補強されている必要があります。
    古い住宅では火打ち梁という斜めの梁が入っていることがありますが、この火打は弱く、火打だけでは足りていない住宅がほとんどです。
    T邸では、筋交いもろくに入っていなかったのですから、もちろん、床にも補強はほぼありませんでした。
    また、あるべき金物や木材が取り付いていないところなども多数確認できました。
    ひどいところではあるべき束がまるまる施工されていませんでした。




    断熱に関しても、かなり残念な結果でした。
    1階の床下は全く断熱がなし。
    Tさんの奥さんが「足元が寒くて仕方がない」と言われていたのも当然です。
    床板のすぐ下は、寒風が吹き抜ける基礎だったのですから。
    壁と天井裏はグラスウール50mm、窓は全てシングルガラス。これでは奈良の寒い冬を耐えるにはあまりに断熱性能が足りません。




    外から見える表層の仕上げだけをきれいにする「なんちゃってリフォーム」ではなく、さらに悪徳業者に脅かされるような「悪質リフォーム」でもない。
    今、求められるのはきちんとした科学的な判断の伴った、かつ気持ちのよい快適な、そして真っ当な木の家リフォームです。


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